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指とタイルと算数と
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 指で計算はダメ?

 「うちの子は、まだ指を使って計算して困っています。」とお悩みの方も多くおられるでしょう。反対に、つい計算に指を使ってしまいお小言をちょうだいしている子ども達も少なくはありません。果たして、指で計算する事がダメな事なんでしょうか。確かに、子ども達がいつまでも指を使って計算していれば、親として心配になります。しかし、よく考えてみましょう。まだ指を使うという事は、足し算や引き算など計算をよく理解できていない、抽象的な数字ではとらえられず指などの具体的なものを通してでないと理解できないという事なのです。

 タイルを使っての計算

CUT-こども8  この具体的のものから抽象的なものへの思考の発展は容易ではありません。だからこそ、小学校低学年では、しばしばタイルを使って計算の理解を助ける手だてが取られているのです。1のタイル、5や10のまとまりのタイルなどが使われます。よく考えてみれば、指1本、片手や両手これは立派な自前のタイルではありませんか。おそらく私達が使っている10進法の起源は、人間が10本の指を持っていた事にあります。指を使っての計算は、ある意味では極めて合理的な方法です。指で計算のダメさはそれそのものにはなく、いつまでも指で計算の「いつまでも」にあったんです。

 とことん指で計算

 では、どうすれば指で計算から卒業できるのでしょう。それはただ一つ、指を使っての計算をとことんやり尽くす事です。言い換えれば、具体的なものを使っての計算を十分やる事です。もちろん具体的なものは指だけでなくタイルや飴玉や時にはお金だって良いのです。日常の生活のなかで自然に計算をする機会があれば最高です。具体的なものによる計算を十分にやれば自然と指からの卒業します。

 算数嫌いの1原因

 この指からの卒業は、子どもにより個性的で様々な道筋をたどります。当然、早い子もいれば遅い子もいるのです。それが待てず、つい「いつまで指を使ってるの!」と言ってしまう事が算数を嫌いにしてしまった原因と思われる事例も少なくありません。指を使っている子は、それがまだ必要だから使っているのです。「足りなかったら、私の指も貸してあげようか。」ぐらいの心意気がおとなには必要ではないでしょうか。

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