紙飛行機にみる

　紙飛行機はどこに

　こどもの頃、大空へのあこがれを自分で折った紙飛行機に託してよく遊んだものでした。今のこどもたちも、紙飛行機を飛ばして遊んでいるかというと、以外とそんな姿を見かけることがめっきりと減ったような感があります。発泡スチロールで作られた既製品の飛行機を飛ばし、あげくのはてはコンピューターゲームのなかで敵機を撃墜しながらの操縦といった姿が普通となっています。また、飛行機すら飛ばせない環境の変化も手伝い、ますます折り紙飛行機の飛び交う街の風景はなくなりつつあります。

　紙飛行機のモデルチェンジ

　それでもたまに、学校や保育園で見かけますが、ちょっと私がこどもの頃とは様変わりをしていました。色とりどりの正方形の折り紙で折っていたのです。以前は、紙飛行機といえばチラシやノートなどの長方形の紙で折るのが当たり前だった。折り紙はもったいなくて、使えなかったのです。それは、いいとしてもその飛ばし方が違っています。力一杯に、投げるように飛ばしているのです。飛行機飛ばしというより、ロケット飛ばしです。これには、それなりの訳がありました。飛行機の形がまさにロケットのような形が多く、これでは空気に乗って優雅に飛ぶグライダーのようには飛びません。紙飛行機の醍醐味は、力一杯飛ばさなくても風に乗って遠くまで飛ばせられるところにあるのに、残念なことです。　

　紙飛行機は長方形の紙で

　では、何故このようなことになるのでしょうか。それは、正方形の紙で折る紙飛行機と長方形の紙で折る紙飛行機の違いにあります。紙飛行機といえども、航空力学に合致して作られていないと、うまく飛ばないのです。その点で、長方形の紙で作る紙飛行機の方が歴史が長く、膨大な数にのぼるこどもたちによる、改良実験や実地試験飛行で試され済みの機種が多いのです。正方形の折り紙で、長方形の紙と同じ折り方をしても飛びません。正方形に合った設計が必要なのですが、まだその研究はあまりポピュラーではありません。それより、タダで大量に手に入るチラシで折れる長方形の方が、断然有利なの明らかです。資源の有効利用や森林保護にもつながる、新聞折り込みチラシで作る紙飛行機を、日本の空にいっぱい飛ばせましょう。

　紙飛行機の伝統的な折り方を遊邑コレクトの長方形折り紙で紹介しています。

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