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書写のすすめ
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 書写の効用

 書写といえば、習字の時間にお手本を見て書き写す事を思い出しますが、これから紹介するのは小学生達が授業で国語の教科書や本などにある一定程度長い文章をそのままノートに書き写す様な書写のことです。この単純な作業に意外と大きな効用が秘められているのです。この書写は、小学校では主に低学年の授業で行われていますが、決して高学年にも不必要ではありません。ともすれば、おとなにとってもおおいに有益なものと思われます。写経が現代でもなお根強い人気があるのは、ただ宗教的な意味だけでは無いでしょう。そんな書写の効用を考えていきましょう。

 作文苦手克服の一手段

 文章を綴るのは、子どもおとなもも苦手な方が多いようです。その苦手になる傾向は、時代とともに大きくなっていっているようです。そこで、書写がこの苦手を克服する一つの手段として、大きな力を発揮します。国語、特に小学校の国語の教科書は、正確な日本語(字義や字の形など)や文章として正確な綴り方(文法や用法など)の、もってこいの手短なお手本です。それを一字一句正確に書き写すことにより、脳に正確な日本語の文章を刻みつけることができます。その回数が多ければ、その刻みつけは深くなり、忘れにくくなります。注意する点は、書いてある通りそのまま写すことです。段落・改行・句読点の付け方などは、字の正確さに比べてなおざりにされる傾向にあるので、より留意して写して下さい。又、子ども達などは、回数を稼ぐために速くなりがちなので、「ゆっくり書く方がいいんだよ。」などの声かけをし、書き終われば「ていねいに書けたね。」とほめてあげましょう。間違って写しても仕方がないばかりか、間違った字や文章が記憶にとどめられてしまい、かえって正確な記憶の妨げになります。

落ち着きや集中力を培う。 

 第二の効用として考えられるのが、落ち着きや集中力との関係です。一般に、落ち着きや集中力があるから、書写などの持続的な作業・活動ができると思われています。確かに一面で見るとそうと言えますが、書写などの比較的長い時間集中してやらなければならないような作業・活動は、反対の一面ではそのことの積み重ねが落ち着きや集中力を培います。ただ、情緒的に不安定な時など、心身の状況がそれをできない状態にある時は、その効果は余り期待できない場合があります。また、落ち着きや集中力を培うのに、書写だけを絶対視するのも間違っています。例えば、折り紙やけん玉など(他にもたくさんある)も別の角度から落ち着きや集中力を培ってくれます。各個人の個性にあったものを選び段階的に取り組むことが大切で、反対に押しつけの作業・活動はこの効用を台無しにすることがあることを肝に銘じて取り組みましょう。

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